建築業界の第一線で活躍したい、その想いを胸に大手ゼネコン企業へ
工業高校在学中に建築を学び、建物を作る面白さをしったことがきっかけで、将来は建築業界に進みたいと考えるようになりました。多くの女性が活躍しているゼネコン(工事全体をとりまとめる総合建設業者)にあこがれを抱き、就職支援に定評があり高度な専門知識を身に付けられる大阪工業大学の建築学科に進学しました。必ずしも大手ゼネコンへの就職を考えていたわけではありませんでしたが、熱心に研究する姿勢を評価してくださった指導教員の推薦もあり、業界のリーディングカンパニーである大成建設に入社しました。
徹底したスケジュール管理の取り組みが憧れの進路につながった
建築学科は課題が多く、作品製作に追われる学生もいます。私はスケジュール管理を徹底して、課題の提出期限内に納得できるクオリティの製図、模型を製作できるよう心がけていました。指導教員から就職活動で企業への推薦をいただけたのも、スケジュール管理能力が高く評価されたからだと思います。
就職活動が始まると、キャリアサポートの手厚さを何度も実感しました。就職課ではSPI試験の対策やエントリーシートの書き方など、採用試験に必要な対策を徹底的に指導され、研究室の先生も親身になって相談を受けてくださいました。私は入学前からゼネコンに入るという明確な目標を持っていましたが、そうでない学生も自分の進むべき道を見つけられる環境が整っていると思います。
そして現在、チャンスがある環境でより大きな夢に向かって
入社後は現場監督として工事現場の施工管理業務を担当しています。現場で働く職人の手配、工事進行の管理、発生するトラブルの処理など、業務の多さに目が回りそうですが、やりがいと責任感を持って取り組んでいます。印象に残っているのは、初めて担当した案件で、日本を代表する有名建築家の作品の施工管理を担当したことです。業務を通して独創的な建築のアイデアをカタチにする難しさを感じた一方で、自分が携わった建築物が実際にできあがる感動を覚えました。また、このように新人でも活躍できる機会が与えられる現在の環境に感謝しています。
これからは、より大きな事業に関わる機会を得るため、難関といわれる一級建築士の資格を取得することが必要不可欠と考えています。現在は忙しい業務と並行して資格取得のための勉強に励んでいます。大学時代に学んだ構造力学などの専門知識が土台として役立っているので、得意のスケジュール管理能力を生かして早期の合格を目指します。多くの経験を積み、2025年に開催される大阪・関西万博の仕事に携わるのが私の夢です。
出会いに恵まれた学生生活
大学時代を振り返ると、友人や先生など、たくさんの出会いに恵まれた4年間でした。私のように工業高校出身の学生もいれば、普通科出身で大学から建築を学び始めた学生もいて、お互いに得意分野を教え合いながら楽しく学びました。同じ目標を持って苦楽を共にした友人と出会えたことは、かけがえのない財産です。
また、私は講義でいつも一番前の席に座って、積極的に質問するようにしていたので、困った時や悩んだ時は必ず先生たちが助けてくれました。私が自分の夢に向かってまっすぐ進んで来られたのは、親身になってくれる先生たちの支えがあったからこそだと思っています。これから建築を学ぶ皆さんには、自分の目標に向かって自主的に、そして貪欲に学んでほしいと思います。その熱意がきっと素敵な出会いと夢への活路につながるはずですから。
-
現場でいつも身に着ける作業着。現場監督として必要な機器も装備しています。 -
学生時代に制作した美術館の模型。利便性、環境との調和などを考慮して設計しました。 -
建築学科の必需品といえば「製図道具」! 私と共に毎日の学生生活を過ごしました。 -
卒業制作で建物の内装をリノベーション。計画だけでなく、実際に施工すると工事にどれだけの人数が関わるかなど、実情が良く分かります。