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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?
工学部 総合人間学系教室尾田 知子 先生推薦
機械は生命を持ちうるか−−この根源的な問いについて、本書を読んで考えてみませんか。
1968年に発表された本書ですが、今から55年も前に書かれたとはとても思えないほど、現代社会を予言しているかのような内容となっています。人間型ロボットや模造動物が登場する本作の舞台は第三次世界大戦後で、地球は放射性物質まみれ、火星は植民地化されています。面白いのは、こうした一見するとあり得ない「ぶっ飛んだ」小説世界に、空飛ぶ車「ホバー・カー」や、ビデオ画面付き電話回線の「映話」など、現代では実用化に至っている工業系アイテムが多数登場することです。したがって本書を読めば、当たり前のようにアンドロイドと共存し、模造動物を飼うことも、近い将来現実のものになるのでは・・・と、背筋がゾクっとすること必至です。
本書は『ブレードランナー』というタイトルで映画化もされています。小説版(本書)と映画版を比較することも面白そうですね。
請求記号・資料ID
- 大宮本館
- 933.7||D 91230354
- 梅田分館
- 933.7||D 97230090
- 枚方分館
- 080||H 98230139