分子線エピタキシー装置(Molecular Beam Epitaxy:MBE)

この装置は基板の上に単結晶薄膜を成長させることができるのです!って言われてもわかり ませんよね。写真をよくみていただけますか?装置の下のほうに斜め方向に太い筒状の物が出ている のがわかりますか?そこには結晶薄膜(うすい膜)を作るための材料を仕込んであります。 研究テーマは研究室ごとで、または大学ごとで違うので、入れる材料はそれぞれ違います。 ここの研究室では、アルミニウム(Al)・ガリウム(Ga)・ヒ素(As)・インジウム(In)・アンチモン(Sb)を 入れてあります。興味のある人は元素の周期律表を見てくださいね。


どうでしょうかイメージがわきましたか?この他に、うまく成長しているかどうか、見ながら 成長させることができたり、自由な厚さ(原子1個の厚さ)の「薄膜」を作れるなど特徴がある のですが、基板の上に単結晶薄膜を成長させる装置!の意味がわかっていただけたらとっても うれしいです。
え!わからなかった?ちょっとショック…役不足か〜 ではわかりやすいように こちらをご覧下さい。
原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscope:AFM)

一方、僕らは原子間力顕微鏡を使って半導体表面(MBEで成長させた単結晶薄膜など)を観察します。 原子間力顕微鏡の方がもっと小さい物が見えます。1ミリメートルの1000分の1の1000分の1を見る ことができます。髪の毛の太さの約100000分の1を見ることができます。もうこうなってきたら、 わけがわからん…とにかく小さい物を見ることができるんです。
それだけ小さい物なので、今までのように下から光をあてて見るということはしません。では どうやって見ているのでしょうか?答えは簡単に言うと、とっても細い針を半導体表面に滑らせてデコボコを 感じ取らせています。もちろん、表面を傷つけないように針と表面との間には、目にみえないくらいの隙間が あります。その隙間を一定に保ちながら滑らせると、半導体表面の凹凸・デコボコをパソコンが読み取って 表面の映像を僕達に見せてくれるわけなんです。
まだ紹介していない装置がたくさんあります。できるだけ早く紹介できるようにいたします。