本研究では、OpenGLを使い、物体がどのように変化して見えるか3Dシミュレーションを行った。 図1は建物配置の全体図で、以下では観測者が前進し中央の赤い点を通過した時の風景を示す。 図2から図4には、観測者視点の前方の景色(上)と後方の景色(下)の、物体の変形や光のドップラー効果を取り入れたシミュレーション結果を示す。
速度0.2cでは、物体の変形は僅かであるが、光のドップラー効果により、景色の色は大きく変化し、物体によっては光が認識できない紫外線や赤外線領域(黒色)となった部分もある。 速度0.8cでは、物体は大きく歪み、前方の景色では物体が運動方向上に伸びている。 また、ほとんどの物体からの光が紫外線、一部は赤外線領域となった。 観測者が前方へ高速運動をすると、前方と後方では景色の変化が全く違ってくる。 詳細は卒論で説明するが、図3と図4の観測者が後ろの壁の近くにいるように写っているのは、観測者がいる座標で見える景色と、高速運動をする観測者が見える景色とは違うためである。
図1:使用したマップ
図2:速度0.2cドップラー有り 図3:速度0.8cドップラー有り 図4:速度0.8cドップラー無し