: ハミング符号 〜完全符号の代表例〜
: 誤り訂正と誤り検出
: 誤り検出・訂正機能についての定理
以下は式は複雑になるが、落ち着いて考えればごく当たり前のことなので
落ち着いて考えるように。
- 長さ n ビットのある符号 x において、ハミング距離が e ビット以内の
ものは 個ある。
- 長さ n ビットで、符号語(意味のあるビットパタン)がM種類ある
符号において、e ビットの誤りが訂正可能であるためには、
少なくとも 個の
符号(ビットパタン)が必要である。
- したがって、長さ n、符号語数 M の符号が e ビットの誤りを訂正
可能なとき
という不等式が成立する。
- この不等式において、等式が成立する場合を完全符号
(perfect code)という。
- 完全符号には(理論上あきらかに)全く無駄がない。
- 完全符号は多くはない。
完全符号の概念は図1のように示される。
完全符号であればeビット以内の誤りがあったら必ず訂正でき、かつ
無駄がまったくない。図1の右は完全符号では
ない例。誤りが発生した結果、斜線部の領域に行ってしまった符号は
(誤り検出はできても)訂正ができない。
問:
- (3, 1)繰り返し符号は完全符号で 。
- (9, 4)2重パリティ符号は完全符号で 。
- (16, 9)2重パリティ符号は完全符号で 。
Hiroyuki Kobayashi
平成19年7月19日