ナノ材料マイクロデバイス研究センターは、その前身となる新材料研究センターの設置(1987年)以降、38年以上にわたり材料・デバイスに関わる先端研究の場として機能してきました。また、高度な半導体製造技術や評価技術を学部生・院生がクリーンルームでの実習を通じて体験できる全国でも有数の特色ある教育施設としても機能してきました。2024年度は、教員26名と研究室所属の学部生・大学院生97名が研究で利用、学部生・大学院生300名が授業で利用しました。
2017年度に私立大学研究ブランディング事業に採択され、これまでセンターが培ってきた新材料とデバイス開発の技術に加えて、ロボティクス&デザイン工学部におけるシステム構築技術と知的財産学部の備える市場ニーズ分析能力を組み合わせた体制を構築し、「モノづくり大阪の発展に寄与する大学」としてのブランドを確立すべく実施しました。2020年度に半導体分野の教員で構成される「赤外線スマートウィンドウ開発プロジェクト」を発足させ、現在に至るまで多くの技術シーズを生み出して産学連携を推進してきました。2022年度に「マテリアル分析部門」を新設し、従来の「材料デバイス開発部門」との2部門体制をスタートしました。「材料デバイス開発部門」には2022年度に多目的電子ビーム蒸着装置を、「マテリアル分析部門」には2022年度にX線光電子分光装置、2023年度に分析型走査電子顕微鏡と卓上型X線回折装置をそれぞれ導入し、研究環境の整備を進めております。
今後も工学部の付設研究センターとして、社会に貢献できる先端的研究および実践的な実習教育を推進して参りますので、関係各位の一層のご支援・ご協力をよろしくお願い申し上げます。
2025年4月
ナノ材料マイクロデバイス研究センター長
小池 一歩