コミュニケーションロボットの開発に
ソフト、ハード両面の知識が生きている
私が入社後、主に取り組んできた業務は、コミュニケーションロボットに関わるシステム開発です。例えば、駅や会社の案内サービスで、対応するロボットのセンサやカメラとサーバなど、異なるシステムを連携させて、人に対してよりスムーズに対応することを目的としています。私は、その中でのサーバのシステム開発に取り組んでいます。与えられた役割を自分なりのやり方で進められることにやりがいがありますし、先輩からアドバイスを受けることで新しい知識や経験が得られるので日々自分の成長を感じることができます。
この業務では、システム開発の総合的な知識や経験に加えて、ロボットのハード部分の理解、プログラミングなどのソフトに関することも修得していることが求められます。また、業務には多くの人が関わるのでチームで協業することも大切です。私が現在の仕事に生かせるスキルを身に付けたのは、本学科での学びがあったからです。
学部時代にチームで開発する経験を積み
役割に応じた力が発揮でるようになった
学部の授業を振り返り思うのは、チーム活動で行う授業が多かったことです。1年に1回はそうした授業があり、とりわけ2年次に空中を飛ぶトンボロボットを制作したときは、夢中になったことを覚えています。簡単に作れるものではなく、何度もトライアンドエラーを繰り返し挑戦しました。もし、個人でやっていたのなら、途中で投げ出したかもしれません。チームで協業することで、やりとげる達成感を得て、それが個人的な学修にも生かされたと感じています。興味あることをとことん追求する素地ができたと思います。私が大学院でさらに勉強したいと思ったのもロボットやシステムに関してもっと深く、広く学びたいと考えたからです。
最先端の研究を通じて新しいものづくりの楽しさを感じた
大学院では、当時、最先端であったディープラーニングの研究に携わり、私自身は、機械学習の仕組みを用いて、標準語を若者言葉に自動的に変換する研究をテーマに選びました。フランクに話せるロボットなら一緒にいても心地いいと考えて進めたのです。twitterなどで若者言葉を収集して、それを選別し入力する作業に時間はかかりましたが、学部での体験もあり、目的を達することができました。この本質にあるのは、人とロボットの円滑なコミュニケーションです。大学院の研究では、物事を突き詰めて課題解決に至る道筋を開発に活かせるようになったと思います。他にも、バーチャルリアリティで触感を提示する研究など、とても刺激的で興味深い多くの学びがありました。また海外の学会で研究発表したことも研究内容の伝え方、英語でのコミュニケーションなど多くのことを学ぶ機会となりました。
子供の頃に興味のあったことを仕事としてできるようになった
子供の頃からロボットに興味があり本学に進学し、大学院では機械学習を専門的に研究。そして、今、仕事では、再びロボットの開発に携わっています。もともと興味のあったことを出発点として、広く深く学び、結果として好きなことを仕事にできているのは、自分でも驚きです。
本学科はソフト・ハードで必要な知識を広く修得することができます。卒業後に最新技術を実用化する仕事に就くことも可能なので、ぜひ、本学科で学び、あなたの夢を実現しましょう。
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現在は関東勤務で開発業務に携わっています。