応用化学科
機能物質合成研究室

バイオディーゼル燃料製造プラント
私たちは「有機工業化学」をベースとしていろいろな研究を行っています。具体的には、1) 身近な化学物質である「界面活性剤」の高機能化・複合機能化の探究、天然物由来物質からの合成;2) 新たにデザインした両親媒性高分子をメディエータとする、水を反応媒質とする安全な酸化反応システムの開発;3) 新規多剤耐性抗マラリア薬の開発;4) バイオディーゼル燃料の製造と利活用の実証、などを行ってきました。現在は、大阪産業技術研究所(ORIST)森之宮センターでの材料科学分野、食品工学分野に関する共同研究を推進しています。

バイオディーゼル燃料製造プラント
主な研究テーマ
- 機能性界面活性剤の開発
- リスクミニマム酸化反応システムの開発
- 多剤耐性新規抗マラリア薬の開発
- バイオディーゼル燃料の製造と利活用
- 材料科学・食品工学分野での共同研究展開
指導教員
益山 新樹
教授
(マスヤマ アラキ)
専門分野
- 有機工業化学
- コロイド・界面化学
- 有機材料化学
- グリーンケミストリー
研究室がめざすSDGs
教員メッセージ
私たちの研究室は「有機工業化学」というキーワードをもつ内容の研究に取り組んでいます。そのベースとなる「有機化学」の面白さ、奥深さ、精緻さ、優雅さ、ときには難解さ、などを楽しみながら、毎日研究を行っています。
苦労した末に狙い通りの結果が得られると達成感が味わえます。次のステージに進むモチベーションが湧いてきます。予想しなかった意外なデータは、新しい発見の糸口となるでしょう。研究生活とは、かくも面白いのです。
在学生メッセージ
私たちは「有機工業化学」分野で多様な研究を行ってきました。毎日の研究ではうまくいかない事も多く、常に考えながら行動する必要があります。問題点を一つ一つ解決していくことで結果を得ることができ、これが自分の成長にもつながります。一連の研究成果は学会などで発表することができ、発表後は一言では表せないほどの喜びや感動を味わうことができます。大学での研究にとどまらず、大学院に進学し、さらに専門的な知識を深めることで研究を楽しんで欲しいです。
この研究がかなえる未来
私たちの研究は、21 世紀国際社会からの要求である「持続可能な社会」の構築に役立ちます。すなわち、1) 化石資源に過度に依存せず天然物をベースに機能化学物質を合成します。2) 少量で十分な機能を発揮する物質の創製を目指しています。3) 炭素循環型社会のベースである油糧植物資源の有効活用法(二酸化炭素を炭素源とする光合成による植物成長→食用油利用→廃食用油からの燃料製造→発電→光合成の原料となる二酸化炭素の排出)を確立します。4) 感染症の一つであるマラリアの撲滅を目指します。