大阪工業大学

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教育・学修 教職課程

本学における教員養成に対する理念等

教員養成に対する理念・構想

大阪工業大学のルーツは、1922年創設の関西工学専修学校にあります。その建学の精神は、世のため、人のため、地域のために「理論に裏付けられた実践的技術をもち、現場で活躍できる専門職業人の育成」を行いたいでした。さらに、「現場にいるように学び、現場の技術に触れ、現場の人と学ぶ」とする現場主義を実践し教育を進めました。工科系総合大学となった現在の大阪工業大学でも、この精神を受け継ぎ、「社会・産業界において時代の要請に応じて活躍できる専門学術の基礎と実践力応用力を身につけ、加えて常に新しい知的・技術的創造を目指す開拓者精神にあふれた、心身ともにたくましい専門的職業人の育成」を教育の基本方針に掲げ教育・研究を進めています。

本学の教員養成は、工科系総合大学として上記の建学の精神や教育の基本方針を踏まえながら、ものづくりならびにユビキタス社会に直截的に関わることができる人材を育成する点に基盤を置いています。すなわち,学部および大学院における教職教育では、以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもち教育の現場で活躍できる教員の養成を目的としています。
 

(ア)人権を尊重し、の悩みや不安をともにし、人間の成長に主体的にかかわることに喜びを見いだす情熱や使命感に裏付けられた教育者たるにふさわしい豊かな人間力を育成すること。
(イ)各学部・学科における専門教育と教職に関する専門教育を有機的に関連づけながら、工科系総合大学としての特色を活かした専門性および教員として様々な課題をもつ子どもと向き合い、具体的かつ効果的な指導や援助ができる実践的指導力を育成すること。
(ウ)自己を教育者として、また人間として、生涯にわたって学び高めていく自己教育力を育成すること。

工学部

都市デザイン工学科

都市デザイン工学科では、未来を見据えた総合的な視点から判断できる幅広い教養、都市デザイン工学に関する最先端の技術や高度な専門知識、実践力やコミュニケーション能力などの非認知能力、国際性を兼ね備え、変化する社会に対応し、常に挑戦し続ける技術者を養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 

(ア)社会資本の整備・維持管理に関連する学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)社会資本の整備・維持管理に求められる知識およびその応用力や技術力、実践力を身に付け、学校教育において実践的かつ体験的なものづくり指導を行うことができる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

建築学科

建築学科では、人間が生活し、様々な活動を行うための「たてもの・まち」や環境を社会のニーズに応えるように創造し、デザインする人材、すなわち、建築家、建築技術者、プランナー、デザイナーなどの建築のプロフェッショナルを養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 

(ア)「たてもの・まち」づくりに関連する学問領域を幅広く学んだ総合力のある教員を養成する。
(イ)快適・安全で美しく、人や環境にやさしい「たてもの・まち」づくりに関する知識や技術を身に付け、学校教育において具体的かつ効果的な指導や援助ができる実践的指導力を有する教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

機械工学科

機械工学科では、グローバルかつ多面的な視点に立ち、高い倫理観や責任感を持って機械工学に関連する現実的な課題に取り組み、機械工学を基盤とするものづくりの専門的な知識や実践的な技術、社会人基礎力を活用して課題を解決することができる実践的なプロフェッショナル人材を養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 

(ア)ものづくりに関連する学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)ものづくりに求められる知識およびその応用力や技術力、実践力を身に付け、学校教育において実践的かつ体験的なものづくり指導を行うことができる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、多様性を認め、豊かな感性を持つ教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。
(エ)持続可能な社会の実現に向けて、社会の諸問題に積極的に取り組む教員を育成する。
 

電気電子システム工学科

電気電子システム工学科では、電気電子分野の基礎知識を活かし、技術的な課題を自ら抽出し解決に導くことで持続可能な社会を実現するような高い倫理観や使命感を持って行動する実践的なプロフェッショナル人材を養成する。本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 

 

(ア)電気・電子・システム工学分野の学問領域を広く学び、それらを活かして理論的な思考に基づき課題解決に導くことができる総合力のある教員を育成する。
(イ)ものづくりに求められる知識およびその応用力や技術力、実践力を身に付け、学校教育における実験・実習指導などを通じて電気電子分野におけるものづくり指導のできる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

 

電子情報システム工学科

電子情報システム工学科では、電子、通信、情報の各分野に関連する幅広い知識とそれらを横断・統合するシステム科学技術を活用することにより、ものづくりを通した工学的課題を解決でき持続可能な社会の実現に貢献できるプロフェッショナル人材を養成する。本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質・能力と高い倫理観をもつ教員を育成することを目指す。
 

 

(ア)電気電子・通信・情報・システムを中核としたものづくりに関連する学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)ものづくりに求められる知識とその応用力および技術力を身につけ、学校教育における実習実験指導を通して知識と技術の修得に加えて生徒にコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力および協働性を涵養する教育ができる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

応用化学科

応用化学科では、グローバルかつローカルな視点から多角的に化学が関わる現象とその意義・意味をとらえ、高い倫理観や責任感を持って化学を基盤として現実的な課題解決に取り組むことができる、実践的なプロフェッショナル人材を養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 

 

(ア)化学に関係する学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)環境にやさしい、省エネルギー型のものづくりに求められる基礎知識、技術力と実践力を身につけ、大学教育において実践的かつ体験的なもの・ことづくり指導を行うことができる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

環境工学科

環境工学科の教育理念は、工学分野のみならず幅広い学問分野を修得し、環境保全や資源循環型社会の実現に必要な素養と思考力を身につけた、将来様々な環境分野で活躍できる技術者・研究者を育成することである。本学科では、教員養成においても同様に以下の教育理念に基づき、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
(ア)環境工学分野の基盤的な素養である、資源・エネルギー、都市代謝、自然共生などの分野を広く学んだ総合力のある教員を養成する。
(イ)汚染防止・環境浄化、エネルギーの有効利用、資源・廃棄物のリサイクル、またこれらに係る施設設計など技術一般分野を修得し、環境問題に工学的技術を基盤に対処できる技術者を育成していける教員を養成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

生命工学科

生命工学科では、地球的視点から多面的に物事を考え、生命工学技術が社会や自然に及ぼす影響や効果に関して高い倫理観や責任感を持って行動できるよう、自主的に学習しつつ計画的にチームで仕事をすることができる人材を養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 
(ア)医工学・生命科学の学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)自然現象や生命現象などを科学的に探求し、実験などを通じて科学的な観点から物事を理解できる生徒を育成することができる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

ロボティクス&デザイン工学部

ロボット工学科

ロボット工学科の教育目標は、ロボット工学の理論を究め、応用し、困難かつ逃げられない課題解決に立ち向かい、にわかに答が解らなくても挫けず、自ら問いをたて、最後までやり抜く人材の育成にある。本学科は、本学の教員養成に対する理念に基づき、本学科の教育のもとで、次世代の人材を育成するために必要な高度な資質をもつ教員を養成する。


(ア)機械・電気電子・情報・計測制御などの学問領域を広く学んだ知見をもとに、学問本来の面白さを伝え、学びの場に反映できる。
(イ)課題解決に必要な技術と実践、豊かな教養を身につけた上で、これからの社会に必要な志・姿勢・覚悟・知識・技術を次世代人材に修得させることができる。
(ウ)人権を尊重し教育者としてふさわしい人格を備える。

システムデザイン工学科

システムデザイン工学科では、機械・電気・電子・情報・計測・制御・通信などの工学的知識を融合して柔軟に活用する能力、めまぐるしく変化する社会のニーズと技術動向に即した新しいものづくりのアイデアを自ら提案して作り上げる能力、人が人らしく豊かに暮らす社会・未来の実現という視点で新しい生活スタイルの提案と実践を追求する能力の醸成を図る。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。


(ア)機械工学、電気電子工学、制御工学、情報工学などの学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)ものづくりに求められる技術力と実践力を身につけ、社会のニーズと技術動向に即した新しいものづくり、新しい生活スタイルの構想に役立つ知識・技術を修得させることができる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

空間デザイン学科

空間デザイン学科では、工学的思考を持ったデザイナーとして必要な自然科学の素養や文化・芸術・幅広い工学に関する知識、建築・インテリアデザイン分野、プロダクトデザイン分野の基礎と実践力をベースに優れたデザインを創出する能力、実践的ものづくり力でグローバル社会に対応した価値あるデザインを創出する能力の醸成を図る。こうした教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。


(ア)社会生活に密着したユニバーサルデザインへの取り組みや、環境・資源問題などからのアプローチによるプロダクトデザインの発想など、人と自然との共生を目指し、環境リテラシー教育に関して敏感である教員を育成する。
(イ)科学と人間の両面を理解し、総合的な視点からものづくり教育を実践する教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

情報科学部

情報科学部 データサイエンス学科

データサイエンス学科では、情報処理技術に加えて統計分析に関連する基礎知識と問題解決能力を身につけることで、新たな価値を創造できるデータサイエンスのプロフェッショナル人材を養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。


(ア)情報処理技術及び統計分析に関連する学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)情報処理技術と問題解決能力を身につけ、学校教育における情報化を促進することができる教員を育成する。
(ウ)統計分析と問題解決能力を身につけ、教育効果の可視化や統計的な検証、それらに基づいた教育改善の提案ができる教員を育成する。
(エ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

情報科学部 情報知能学科

情報知能学科では、数理科学をベースとして、ソフトウェアとハードウェアの両面から情報技術を修得するとともに、人工知能について深く学ぶことで、人工知能を創り、応用することができるAIスペシャリストを育成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。


(ア)人工知能をはじめとする情報技術全般の基礎から応用までを理解し、技術面だけでなく情報技術の役割や楽しさを生徒に伝えることができる教員を育成する。
(イ)情報技術の負の側面についても理解し、高い倫理意識を持った教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

情報科学部 情報システム学科

情報システム学科では、基礎的な情報処理技術に加えてソフトウェア工学やセキュリティの技術を身につけることで、便利で豊かな社会を支える安心・安全な情報システムが開発できる技術者を養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。


(ア)情報処理技術及びソフトウェア工学やセキュリティの技術に関連する学問領域を広く学んだ総合力のある教員を育成する。
(イ)安心・安全な情報システムを開発できる技術力を身につけ、学校教育における情報化を先導することができる教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

情報科学部 情報メディア学科

情報メディア学科では、画像や音、言語、体感等の各種メディアに対する最先端の処理技術を修得するとともに、人間の行動特性やインタフェース設計といった心理学に関連する知識も学び、こうした知識を応用して社会に貢献できる人材を育成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 
(ア)各種メディアの生成技術や自動認識技術に加え人間の行動心理についても深く理解し、人にやさしく豊かな社会を実現すべく社会に貢献できる教員を育成する。
(イ)人とメディアの関わりや情報メディアが社会に与える影響を理解した上で、社会に果たすべき役割と責務を自覚し,適切に行動できる倫理観のある教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

情報科学部 ネットワークデザイン学科

ネットワークデザイン学科では、いつでも、どこでも、安全に人・モノ・社会が互いにつながるユビキタスネットワークに不可欠な情報セキュリティ技術、ネットワーク構成技術、コミュニケーションソフトウェア技術を修得し、それらを駆使して、より高度なネットワーク社会の発展に貢献できる専門家を育成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 
(ア)情報セキュリティ技術、ネットワークシステム技術、コミュニケーションソフトウェア技術を数理科学と共に身につけ、数学や情報科目の教育に活かせる教員を育成する。
(イ)情報ネットワーク技術が社会に及ぼす影響や技術者の社会的役割、責務などを理解し、適切に判断して行動ができる倫理観のある教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

情報科学部 実世界情報学科(仮称) 2025年4月開設予定・設置構想中

実世界情報学科では、様々なIoTセンシング技術によって、人間が活動する現実の空間「実世界」の情報を取得し、ヒト・モノ・環境の情報分析と可視化、ヒト・モノを取り巻く環境設備やロボットの制御などの実世界インタラクションにより実世界の具体的な課題を解決できるプロフェショナル人材を養成する。このような教育方針をベースに、本学科では、大学の教員養成に対する理念に基づき、主として以下の点に重点をおきながら、高度な資質をもつ教員を養成することを目指す。
 
(ア)実世界からの情報取得・分析技術および働きかけを行うインタラクション技術を身につけ、これらを現実の問題解決に繋げられる応用力のある教員を育成する。
(イ)実世界情報技術が社会に及ぼす影響や技術者の社会的役割、責務などを理解し、適切に判断して行動ができる倫理観のある教員を育成する。
(ウ)人権を尊重し、教育者としてふさわしい人間力のある人材を育成する。

教職課程の設置趣旨

天然資源の乏しい日本にとって、人的資源のみが国力を維持・発展していくための礎です。さらに、人口の減少局面を迎えた我が国が、今後とも世界の中で一定の存在感を保っていくためには、教育を一層充実していく必要があります。特に、科学・工業技術および情報通信技術の発展・維持を担う人材の育成および確保はきわめて重要な課題といえます。そのためには、将来世代に高度な科学・工業技術,情報通信技術の技術自体を継承していき、それを発展していくことができる素地を形成する必要があります。したがって、次代を担う子どもたちに対して、技術者教育の中で身につけた科学・工業技術あるいは情報通信技術の知見を、子どもたちに対して平易な言葉で発信し、伝えていける教員の養成が必要といえます。本学工学部、ロボティクス&デザイン工学部ならびに情報科学部に設置する数学、理科、技術、工業および情報の教職課程はこのような点を重視し、教員養成を進めています。

さらに、現在の日本の社会では、公的工業教育制度の最大部分であり、実践的技術者を多数輩出してきた「工業高校」は、全国的に縮小・再編が進められ、工業に関する学科に在籍する高校生、さらには教員数が大幅に減少しています。したがって、このような状況の中で専門性と指導力を併せ持つ工業科教員の輩出は社会の要請といえます。
加えて、2003年度から高等学校に導入された教科「情報」は、2022年度から新科目「情報Ⅰ」が共通必履修科目となりますが多くの場合、数学や理科を主たる専門とする教員が担当し、大学等で情報学を本格的に学んできた教員は全国的に少ない状況です。また、その教育内容もいわゆる「操作教育」に偏重している部分もあり、「科学的な理解」(プログラミングやモデル化の基本)や「情報社会の進展」(社会や企業での情報化動向など)を伝えていくには不十分であるとの指摘もあり、専門性の高い情報分野にも通じた教員育成は緊急の課題になっています。これらの点から、本学が設置している教職課程、特に工業および情報に関する部分は、教育現場における以上のような問題点を補うとともに、全体的な教育の質向上に繋がるものと自負しています。

教育委員会および地域社会への貢献

2007年12月19日に大阪府教育委員会と、2008年11月27日に守口市教育委員会と連携協力協定を締結しました。大阪府教育委員会とは、大学・小・中・高等学校にある人的・知的資源の交流、活用を図るとともに、教育上の諸問題に適切に対応することによって、大阪府の教育の充実、発展に貢献することを確認しました。
また、地域社会への貢献に関する取り組みとして、大阪府教職員自主研修支援「大学等オープン講座」、大阪中学生サマー・セミナー等の開講や守口市こどもまつりへの参画などを通じて、近隣の地域住民、子ども、さらには教職員と本学の教職員・学生が交流・情報交換することで、理系教育の向上を図っています。

本学における教職指導体制

大学全体における教職指導体制

教職課程の質の向上のために、学内に「教職課程委員会」を設置し、同委員会を定期的に開催しています。同委員会は、教務部長を委員長とし、さらに教職主任、工学部一般教育科長、総合人間学系教室主任、教職教室、工学部、ロボティクス&デザイン工学部および情報科学部の専任教員を委員として構成し、本学の教職課程運営にかかる全般的な審議を行っています。
また、実際の教職課程の運営は、教職課程委員会のもとで、教務課と教職教室で構成される教務部を中心に行っています。これらのうち、教務課は、主に教育委員会や教育実習校等の大学外の機関との連絡調整、教職課程ガイダンスの実施、その他教職課程履修上または教員免許状取得上必要な事務処理を行っています。また、教職教室では、教職科目の授業担当のほか、教育実習や介護等の体験の指導、教職科目履修についての個別相談、教員採用試験受験指導、「教職教室通信」の発行、他大学教職課程との情報交換等を行いながら、学生の教育指導にあたっています。

教職教室教員

氏名 カナ 担当 職階 備考
野村 良紀 ノムラ リョウキ   教職主任・教授  
酒井 恵子 サカイ ケイコ 「教育心理学」他 教授  
辰巳 育男 タツミ イクオ 「工業科教育法」他 教授  
田中 謙介 タナカ ケンスケ 「理科教育法」他 教授  
武藤 寿彰 ムトウ トシアキ 「数学科教育法」他 教授  
疋田 祥人 ヒキダ ヨシト 「教育原論」他 教授  
澤田 俊也 サワダ トシヤ 「教育課程論」他 准教授  

取得できる教員免許状

将来教職につくことを志望する者のために、本学では教職課程を設けています。取得できる免許状、履修方法、免許状取得までの流れは次のとおりです。

取得できる免許状(在学生に対し適用される)

学部 学科 免許状の種類および教科
工学部 都市デザイン工学科
建築学科
電気電子システム工学科
中学校教諭一種免許状(数学)
高等学校教諭一種免許状(数学)
高等学校教諭一種免許状(工業)
機械工学科 中学校教諭一種免許状(数学)
中学校教諭一種免許状(技術)
高等学校教諭一種免許状(数学)
高等学校教諭一種免許状(工業)
電子情報システム工学科
(電子情報通信工学科)
中学校教諭一種免許状(数学)
高等学校教諭一種免許状(数学)
高等学校教諭一種免許状(情報)
高等学校教諭一種免許状(工業)
応用化学科
環境工学科
生命工学科
中学校教諭一種免許状(理科)
高等学校教諭一種免許状(理科)
高等学校教諭一種免許状(工業)
ロボティクス&デザイン工学部 ロボット工学科
システムデザイン工学科
中学校教諭一種免許状(技術)
高等学校教諭一種免許状(工業)
空間デザイン学科 高等学校教諭一種免許状(工業)
情報科学部 全学科 中学校教諭一種免許状(数学)
高等学校教諭一種免許状(数学)
高等学校教諭一種免許状(情報)
大学院 専攻 免許状の種類および教科
工学研究科博士前期課程 全専攻 高等学校教諭専修免許状(工業)
ロボティクス&デザイン工学研究科
博士前期課程
ロボティクス&デザイン工学専攻 高等学校教諭専修免許状(工業)
情報科学研究科博士前期課程 情報科学専攻 高等学校教諭専修免許状(情報)

履修方法

 免許状の取得を希望する者は、卒業・修了に必要な単位のほかに、教育職員免許法に対応する本学の科目を履修し、同法に定める単位を修得しなければなりません。 科目については、学生便覧および教職課程履修の手引で確認してください。詳細については毎年度3月下旬~4月上旬に実施する教職課程ガイダンスで説明しますので、免許状取得希望者は必ず出席して下さい。

免許状取得までの流れ

  1年次 2年次 3年次 4年次
3月   教職課程履修ガイダンス
  「福祉教育概論」
(介護等の体験)
ガイダンス
 
教育実習履修
ガイダンス
4月   履修申請 履修申請 履修申請
(教育実習含む)
  教育実習予定校訪問
(~9月頃)
教育実習
事前指導
5月      
6月 教職課程履修
ガイダンス・
履修申請
    教育実習
7月       教育実習
事後指導
8月     介護等の体験
事前指導

介護等の体験実施

介護等の体験事後指導
 
9月      
10月   「福祉教育概論」
(介護等体験)
受講ガイダンス・申込
免許状一括申請手続(*1)
11月      
12月~2月      
3月     教育実習事前許可 免許状授与(*1)
*1 3月に学内で免許状を授与されるためには、必ず10月頃に実施する免許状一括申請手続を行わなければならない。
*2 上表の日程を変更する可能性があります。大学へ来たら必ず掲示板を確認し、大学からの連絡を見落とさないようにしてください。

教員免許状取得状況

教員採用状況

科目等履修

在学中に必要単位が充たせず、卒業後に免許取得のために教職課程を履修したい場合は、科目等履修生として必要な単位を修得することができます。科目履修による取得単位と在学中の取得単位をあわせ、教育職員免許法に定められた条件を充たせば、教育委員会に申請手続きを行うことで免許状の取得が可能です。
ただし、科目履修生として履修する場合は、修得単位数などの条件が在学時と異なることがあります。また、「福祉教育概論(介護等体験)」・「中学校教育実習」・「高等学校教育実習」(本学卒業生のみ受付可)の履修については、専修要件や実習受け入れ先への事前手続きが必要となりますので注意してください。
科目等履修生については、本学ホームページ「科目等履修生」で案内していますのでご覧ください。

中学校・技術科 教員免許取得のための科目等履修について

2025年度 中学校・技術科教員免許状取得のための科目等履修のご案内

本学の100年を超える理工系実学教育・研究の実績を背景にして、工学部機械工学科において、中学校・技術科の教職課程を2023年度に開設し、子供たちがものづくりに馴染み、その理解を促す実践的な教育力を備えた教員職の育成を目指しています。
一方で、全国的に中学校・技術科の教員が不足している状況を鑑み、中学校・技術科の教員免許取得ための一部の科目において、中学校および高等学校等の現職教員を科目等履修生として受け入れることといたします。
 
(2025年度の募集については申し込みを終了しました。)

教育職員免許法および同施行規則の改正に伴う留意事項について

教員免許状取得にあたり科目等履修をご検討のみなさまへ

教育職員免許法および同施行規則の改正に伴い、2019年4月から新しい法令(以下、新法)に基づく教職課程が適用されています。
2019年4月以降、科目等履修生として教職課程の科目を履修し、新たに教員免許状を取得しようとする場合、新法が適用されることになりますので、ご留意ください。
なお、2020年度以降の開講科目については、お問合せくださいますようお願いいたします。
 
【本件にかかる問合せ先】
大阪工業大学 教務課(大宮学舎1号館2階) TEL:06-6954-4083

教職課程自己点検・評価

教育職員免許法施行規則の改正により、教職課程認定大学においては、 教職課程の教員養成目標を達成するため、2022年4月1日から、教職課程 のカリキュラムや教員組織、施設及び設備の状況等について、自己点検・評価 の実施と結果の公表が義務づけられました(教育職員免許法施行規則第22条の7、第22条の8)。
 
本学では、「教員養成に対する理念」「教職課程設置の趣旨」に照らし、 本学教職課程の活動について自らの責任で点検・評価し、 その結果をもとに改革・改善に努めるとともに、その結果を社会に情報公表し、 本学教職課程の質向上を図ります。
 
(第22条の7)
 「2以上の認定課程を有する大学は、当該大学が有するそれぞれの認定課程 の円滑かつ効果的な実施を通じて当該大学が定める教員の養成の目標を 達成することができるよう、大学内の組織間の有機的な連携を図り、適切な体制 を整えるものとする。」
 
(第22条の8)
 「認定課程を有する大学教職課程自己点検・評価報告書は、 当該大学における認定課程の教育課程、教員組織、教育実習並びに施設及び 設備の状況について自ら点検及び評価を行い、その結果を公表するものとする。」

教職課程同窓会 「淀堤きぼう」のご案内

設立の趣旨

大阪工業大学の教職課程は、1950年代初頭から近畿圏を中心とした地域に教員を輩出し続けてきました。
この間、工業・情報・理科・数学の教員免許状を取得した多くの卒業生の方々が、教職は言うまでもなくその他の分野でも高い評価を受けています。さらに、社会からの要請に対応して2023年度には中学技術科の教職課程を開設し、地域社会への一層の貢献を進めております。
このような状況の中、卒業生の質保証やアカウンタビリティーの観点から、本学で教育職員免許状を取得しご活躍の皆さんとの緊密な関係性をもつことの必要性が喫緊の課題となって参りました。
そこで、2023年8月に教職課程同窓会「淀堤(ていてい)きぼう」を設立いたしました。この同窓会設立の目的は以下の3点です。
 
1) 本学の教職課程に関わる教員、卒業生、在学生の交流を通して意思疎通や情報共有の緊密化を図る。
2) 交流を通して得た情報等を教職教育あるいは学校教育に反映する。
3) 在学生が現場の状況を把握し学修に活かす。
 
本同窓会の趣旨にご賛同いただき、より多くの方にご参加いただけることを願っております。

同窓会名「淀堤きぼう」の由来

「淀堤きぼう」の前半部分“淀堤”とは淀川堤防のことで、なじみがないかも知れませんが本学学生歌、 一番の冒頭に「永久の流の“淀堤”のほとりに立てる殿堂は吾が工大の偉容なり」として登場します。 このことから皆さんの先輩方にとって教室の窓からも目に入る淀川堤防が安らぎを与え励ます存在であり、 そこで学んでいた先輩諸氏の心の拠り所の一つになっていたことが窺えます。さらに、この堤防は淀川の氾濫を防ぎ周囲の人々を見守っていることも確かで、 本学は皆さんを在学中も卒業後もずっと見守っていることの象徴的存在と言えます。
 
一方、後半部分の“きぼう”には二つの意味を込めています。一つ目は“希望”そのものであり、 教職課程を修了し教育職員免許状を取得した方々の教職に向けての希望や意気込みです。 また、この同窓会が発足した2023年の干支が癸卯、和語ではみずのとう、さらに音読みではきぼうで、新たな命が生まれ跳ねかけ上がるという意味を持っています。
 
そこで発足の年およびこのような意味を永く記憶し伝えるために、以上述べた要素を合わせて同窓会を「淀堤きぼう」と名づけました。
出典:大学歌

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