大阪工業大学

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研究室VOICE 音楽とフィルタと電気回路

工学部

Profile

工学部電気電子システム工学科

田熊 隆史教授

ロボティクス研究室

音楽会の様子
突然ですが、皆さん音楽は好きですか? 多分「好き」と応える人が多いでしょう。では・・・楽器は何かできますか? 実は楽器が演奏できる理学・工学系の人は結構居ます。かのアインシュタインは、ヴァイオリンの腕前が玄人はだしだったそうです。またある工学系の学術会議では、楽器が演奏できる研究者が集まって即興の楽団が結成されたそうです。我々電気電子システム工学科でも音楽を趣味とする教員や学生が多数おり、年に一度、音楽会を開催しています。昨年はピアノ、二胡、トランペットにギターと、教員・学生の有志がそれぞれの楽器演奏を披露しました(私もピアノで参加しました!)。私と一緒に研究するロボティクス研究室の学生も、例年一人か二人、楽器経験者が入ってきます。
ローパスフィルタの回路(上)と周波数特性(下)
さて音楽に関するお話を一つ。普段私たちが聴いている音楽は、高い音(ギターやシンバルなど)や低い音(ベースやドラムなど)が混ざっています。ピアノやヴァイオリンなど単体の楽器の演奏でも、色々な高さの音が混ざっています。音の正体は「波」、つまり場所や時間によって強くなったり弱くなったりする信号で、高い音は「高い周波数」、低い音は「低い周波数」の波となります。実は携帯電話やテレビ、ラジオも波を扱っており、「高い周波数だけほしい」「低い周波数だけほしい」「特定の周波数だけほしい」ということが多くあります。たとえば音楽のサブウーファ・・・低音だけ「ズンズン」響くようなスピーカ・・・を作りたいときには、元の音楽から「ローパスフィルタ」、つまり低い周波数だけを通過させるフィルタを使います。逆に高い周波数だけ通過させる「ハイパスフィルタ」は、シンバルやギター、ドラムの打撃音など高い音を強調したいときなどに使います(このあたりをどううまく使うかで、同じ音楽でも聞こえ方が変わってきます)。工学でもこのフィルタという機能はとても大事で、たとえば測定データからノイズ(=高い周波数の信号)を取り除きたいときに、ローパスフィルタを使うことがあります。電気回路を眺めているとよく、使い道が分からないコンデンサが付いていたりすることがありますが、ノイズを取り除くローパスフィルタとして使っていることが多くあります。
 
なぜコンデンサでローパスフィルタの効果があるか?そもそもローパス・ハイパスフィルタってどうやって作るのか?いやその前に音楽と電気回路ってどう繋がってるの?・・・については、大学でしっかり勉強します。フィルタは電気系のエンジニアとして必須の知識で、仕事をする上で強力な武器となります。