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研究室VOICE メディア情報処理技術に基づく自然な遠隔コミュニケーション環境の実現をめざして

情報科学部

Profile

情報科学部ネットワークデザイン学科

西口 敏司教授

画像情報処理研究室

ICT技術に基づく遠隔コミュニケーション

三次元センサによる観測(明るいほど手前)
人間の最も基本的なコミュニケーションは、顔を合わせた直接対話です。一方、コンピュータ技術や通信技術などの情報通信技術(ICT)の発展に伴い、インターネットなどの通信回線を介した、音声通話、テレビ電話、メール、SNSなど様々な形態の遠隔コミュニケーションが可能となりました。
 
みなさんがインターネットなどで見たり聞いたりする映像、音声、テキストなどは、表現メディアと呼ばれます。メディアとは、媒体、つまり様々な情報を運ぶ「入れ物」という意味です。人間は様々な表現メディアを介して他者とコミュニケーションしていますが、従来のコミュニケーションでは、表現メディアによって伝達される情報に変更を加えずに、できるだけ欠損がないように忠実に相手に伝えることが求められていました。
 
一方、スマートフォンやタブレットのようなデジタルデバイスが日常生活で使用されるようになり、通信容量の増加と相まって、映像や音声などの表現メディアが気軽に扱えるようになりました。このような表現メディアが伝達する情報は膨大で、もはや人間が扱える情報量を超えるようになってしまったため、必要な情報のみを抽出して人間が利用するということが望まれるようになりました。そこで利用されるのが、メディア情報処理技術です。

メディア情報処理技術とは

顔器官(目,鼻,口)の検出
人間が見たり聞いたりする実環境の様子を、カメラやマイクなどのセンサ機器を使用して画像や音声などの表現メディアの形で獲得し、それらに含まれる意味を解析して、有用な情報を抽出するための技術を、メディア情報処理技術と呼びます。例えば、道路に設定したカメラで撮影した映像に対して、通過した車両の数をカウントするような処理では、人間の代わりにリアルタイムに渋滞予測が可能となります。また、このような技術は、はがきに記入された手書きの郵便番号の自動認識や、被写体が笑顔のときに自動的にシャッターを切るデジタルカメラなどの製品に応用され、人間の代わりに様々な判断を自動化し、人間の活動を支援するために利用されています。

メディア情報処理技術に基づく遠隔コミュニケーション支援環境の実現

姿勢推定に基づく仮想試着
メディア情報処理技術によって、膨大な情報量の中から、重要な情報のみを抽出することが可能となるため、一種の情報圧縮を行っていることになります。また、従来のような映像や音声などの表現メディアをそのままやりとりするのではなく、その中から例えば相手の表情や動き、意図などの情報を抽出し、従来の表現メディアに追加してやり取りすることで、まるで直接対話をしているかのような遠隔コミュニケーション環境が実現できるのではないかと考えています。
 
我々の研究室では、直接対話によるコミュニケーションで明示的、暗黙的にやり取りされる情報とは何かを考察し、これをメディア情報処理技術に応用して遠隔コミュニケーション環境上に再現することで、より自然な遠隔コミュニケーションが可能な仕組みの実現をめざしています。