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研究室VOICE 安心と安全を支える情報セキュリティ

情報科学部

Profile

情報科学部ネットワークデザイン学科

福澤 寧子教授

情報セキュリティ研究室

「セーフティ」と「セキュリティ」における脅威の分類
 「情報セキュリティ」というと、何を思い浮かべますか?
財布の中の銀行カードやクレジットカード、鞄の中のスマホにパソコン、通学や通勤を支える列車システムや電力システムなど、大事なものにはセキュリティ技術が沢山詰め込まれています。それでも、毎日のように、情報の漏えいやシステムダウン、ランサムウェアやパスワードリスト攻撃などのニュースが駆け巡ります。大事な情報を守り、事故や事件に至たらないようにする、それが「情報セキュリティ」です。
例えばドライブレコーダの録画データは、有事の際の問題解決に役立っており、自動運転が進む今後は、ますます重要になると期待されています。それだけに、証拠となる録画データの録画時刻や場所、内容の細工といったデータ改ざんを検知できるように保護する必要があります。保護された録画データはクラウドにアップロードされますが、録画データには街の安全に繋がる様々な情報を含んでおり、あおり運転や不審者の動きなどを検出することも期待されます。ただし、データの活用にはプライバシーを配慮することが不可欠です。研究室では、このようなセキュリティ上の要件を、暗号や認証などの様々なセキュリティ技術を駆使して、エレガントに、少ないコストで実現していきます。
配信データの保護
 さて、昨今話題のIoT(Internet of Things)では、人やモノ、システムが多様に連携します。WEBカメラ、冷蔵庫などの家電、自動車などがネットワークに接続されることで、便利でワクワクするサービスが誕生すると期待されています。しかし同時に、それら全てが攻撃の新たな対象となるわけですから、セキュリティの重要性は増しています。もちろん、セキュリティ技術も進化しています。例えば、暗号などの基本技術は単に情報を守るだけでなく、ブロックチェーンなどの新しい分散型プラットフォーム環境を実現し、情報化社会のパラダイムシフトをおこしつつあります。面白いですよね。研究室では、装置やシステムが正しく動作していても、それらが接続されたことによって事故が発生する、というIoTならではの脅威や、セーフティ(偶発的脅威)とセキュリティ(意図的脅威)を統合して分析する技術を開発しています。
このようなシステムセキュリティ技術の学びや検討を通じて、システムや技術の相互関係を理解し、安全で使い勝手のよいセキュリティシステムの実現を目指しています。是非、研究室を見に来てください。