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研究室VOICE 汎用型AIって知っていますか?

工学部

Profile

工学部電子情報システム工学科

藤村 真生准教授

マルチメディア情報研究室

ニューラルネットワークのイメーシ゛
  筆者の担当するプログラミング・同演習では、受講者各自がPythonで人工知能(AI:artificial intelligence)のプログラムを組み、チャット形式の会話をします。画面には可愛いキャラクターが登場し、語りかけに応じて様々な表情を見せます。
 今世界は第3次AIブームと呼ばれています。2012年に画像認識コンテストで「深層学習」を用いたAIが優勝し、Googleが猫の画像認識AIやプロの棋士に勝利するAIを開発しました。
 現在のAIは機械学習に必要な大量の情報をネットから取得して利用します。ネット上には多数の情報を集めたビッグデータがあり、情報源としてAIの学習を助けています。
 第1次AIブームは1950年代、初めて「人工知能」という言葉が使われた頃です。当時の人工知能は、複数の選択肢の計算結果を順に求め、最適な一つの答えを導き出すという程度の簡単な判断しか出来ませんでした。釜の温度と圧力を検知してヒーターで適切な加熱をする炊飯器などです。この状況から考えて適切な制御をする仕組みは一番簡単なAIと言えます。
 第2次AIブームは1980年代、「エキスパートシステム」が開発された頃です。例えば「柑橘類の特徴量から種類を判別する」など、その筋の専門家のように様々な特徴量を基に答えを導き出し判断するAIでした。ネットショップで「こんな商品も・・・」と買い物の傾向を分析しお勧めするなど、今の私たちの生活の様々な場面でこの頃のAIは活躍しています。同時期に研究されていた「遺伝的アルゴリズム」もまだ健在ですし、今流行りの深層学習も基はこの頃研究されていた「ニューラルネットワーク」です。人間の脳細胞の仕組みを模倣したものですが、深層学習ではその内部を多層構造にして、人間が思いもしない方向から物事を見て、解決策を見つけ出します。
 最後は未来のお話です。今はまだ開発できない汎用型と呼ばれるAIが期待されています。今あるAIは車の運転など、限られた仕事だけができる特化型です。汎用型はドラえもんのような、知らない事柄も推察しながら動ける、ある意味万能な判断力を持ったAIです。
 
 冒頭の会話AIは、最後は画像の認識ができる特化型になります。今年の卒業研究では、自動作曲や、絵の描き方を教えてくれる特化型AIを作ってくれるそうです。それらの成果を楽しみにしながら、未来の汎用型AIを夢見ている筆者です。
 
 
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