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研究室VOICE スマート防災で水害対策

工学部

Profile

工学部電子情報システム工学科

熊本 和夫准教授

通信システム研究室

シミュレーション結果
 近年ゲリラ豪雨と呼ばれる集中的な降雨による災害が多発してきています。ゲリラ豪雨により様々な災害が生じますが、その中でも内水氾濫と呼ばれる災害があります。これは市街地で短時間に局所的な大雨が降ることで下水道や排水路から水があふれだし浸水することを指しており、最近ニュースなどでもよく映像が流されています。
 
 内水氾濫が生じると、短時間で下水道からの水がマンホールから突如あふれ出すため、蓋が飛ぶなど二次災害も発生し大変危険です。しかしながら、地下の配管を流れる水は河川などと異なりライブカメラ等による監視が難しく、現在は超音波センサや水位センサを取り付けることで監視していますが、全国に1500万以上あるといわれるマンホールにセンサを取り付け監視するのはコスト的に見ても容易ではありません。
実験の様子
 我々は、電波通信の知識を活用しマンホールの構造そのものをアンテナとした安価でメンテナンス性の高い新型センサを開発しました。これにより、簡単な装置で安全に下水道の水位を計測でき、それらの情報をIoTで処理することで事前に内水氾濫を予測し、避難指示や通行止め等を行うことで安全な社会づくりに役立てます。
 
 研究室では、電波暗室を使って原理の検証ならびにコンピュータによる計算機シミュレーションにより使う周波数やアンテナの位置などを詳細に調べています。
新型センサの構造
 このように、電波・通信技術は我々の身近なスマートフォンやTVだけではなく、様々な分野で応用できます。
 
 
 
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