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研究室VOICE 環境バイオリソース研究センター

工学部

Profile

工学部環境工学科

河村 耕史准教授

生命環境学研究室

環境バイオリソース研究センター
 2024年度から環境工学科に新しい研究センターが発足しました。環境バイオリソース研究センター(RCEB: Research Center for Environmental Bioresource)では、環境工学科独自の生物資源や技術を活用し、新しい環境・エネルギー技術の開発に取り組みます。センターには現在、以下の3つの専門ラボが開設され、学外からの共同研究や研究指導の相談を受けつけています。

(1)光合成微生物ラボ:河川や湖沼に生息する植物プランクトン、特に、石油に近いオイルを多量に作る種類(Botryococcus braunii)の野生株コレクションを有するラボです。世界最速の増殖速度をもつOIT-678株など世界的にも注目される、ここだけにしかない研究材料を保有しています。でんがんさんのYouTubeでも紹介されています(3:55頃から)。東京大学やアメリカのスタンフォード大学、オーストラリアのマードック大学などと共同研究を進めています。
研究プロジェクト
(2)メタネーションラボ:メタン発酵によるバイオガスの生産技術をもつラボです。食品廃棄物などの有機性廃棄物からエネルギーを創ることができます。酵母を使った前処理を行うことで、これまでにない高負荷運転を実現する技術を世界に先駆けて開発しました。パナソニック環境エンジニアリングなどの企業と共同研究を進め、技術の社会実装に取り組んでいます。

(3)環境浄化微生物ラボ:嫌気性Anammox細菌を使った浄水処理技術の開発を広島大学やスウェーデンのヨーテボリ大学と国際共同研究を進めています。
  さらに、環境バイオリソース研究センターは、これらの独自性の高い研究材料と技術を統合した新しいプロジェクト「排CO2ゼロのバイオエネルギー生産システムの構築」にも取り組んでいます(日本私立学校振興・共済事業団 学術研究振興資金2023-2024年度採択)。このプロジェクトでは、食品廃棄物をメタン発酵技術によってバイオガス(メタン)に変換し、その過程で発生する二酸化炭素を光合成微生物によってオイル(炭化水素)に変換する新しいバイオエネルギー生産システムの開発を目標にしています。複数の微生物反応装置を統合する挑戦的な課題です。研究を進める原動力は、本学の大学院生の研究活動です。新しい未来を切り拓く研究の世界にぜひ皆さんも参加してください。

環境バイオリソース研究センター
センター長 河村耕史


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