
『変わっていくもの、変わらないもの』
卒業生、修了生の皆さん、おめでとうございます。
卒業される方はもちろん、在校生の皆さんにとっても春は変化の季節ですね。入学前のあなた、あるいは1年前のあなたと、今のあなたは変わっているでしょうか?多くの人は変わったところと変わらないところがあると思います。大学という新しい環境の中で、経験を通して成長したところ、環境の変化に合わせたところ、努力して身につけたこと。きっと誰もが経験したことではないでしょうか。変化は新しい刺激になりますし、時にわくわくするものです。また、成長を実感すると充実感を感じたり、自信になったりします。一方で、『三つ子の魂百まで』ということわざがあるように、人はみな変わらないところも持ち合わせています。そんな変わらないところにやきもきすることもあると思います。学生相談室にも、自分を変えたい、変えないと、と思って相談に訪れる方がいます。ただ、時には自分を変えることよりも、変わらないところを受け入れることが、前に進むきっかけになることもあります。
目まぐるしく変化する現代社会で生きているからこそ、昔から変わらず好きなもの、馴染みのあるほっとする場所、小さいころから変わらない性格や癖、そういったものを大事にしてみてはどうでしょうか。意外とそういうところに自分らしさが隠れていたりするものです。変わっていく自分、変わらない自分、どちらも大切に、これからの新しい道を歩んでいってください。
学生相談室カウンセラー 兵頭俊宏