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ニュース 【学生相談室コラム】日常のかけがえのなさに気づかされる瞬間

トピックス 学生相談
 今回は、「3日間、訪れる人の声に耳を傾けた」というナレーションで始まる、私の大好きな番組を紹介したいと思います。いつも年末には特集が組まれるのでご存じの方もいるかもしれません。「ドキュメント72時間」というNHKのテレビ番組です。毎回ある場所に3日間密着して、その場所を訪れる人たちにインタビューし、どんな思いでその場所を訪れているのかを聞くという番組なのですが、密着する場所が本当に様々で、小さな飲み屋がひしめく横丁、釣り堀、音楽フェス、下町の駄菓子屋、閉園する遊園地、樹木葬の墓地、などなど、「こんな場所があるんやなぁ」と驚くことも多く、知らない世界を知ることができる楽しみがあります。
 それと同時に、私にとっての一番の魅力は、そこに息づく人たちの生き様や、人知れず大事にしている思いに触れて、「人って聞いてみないとどんな思いを抱えて生きているのか本当に分からないなぁ・・」と、なぜか分からないけど心の深いところが静かに落ち着いていくような心持ちになることです。日々、心理臨床の仕事で人とお会いする中で感じていることと通じるものがあるように思います。
ある回では、ゆっくりと心身を癒す時間を過ごすご夫婦の姿とともに、「特別ではない、でもかけがえのない日常を刻んでいく」というナレーションが流れました。
 何気なく過ぎていくもの・・・と思っていた日常が、実はとてもはかなく、かけがえのないものなのだと気づかされる瞬間でした。

学生相談室カウンセラー 森崎 志麻