7月27日、梅田キャンパスでロボティクス&デザイン工学部ロボット⼯学科の⽣活⽀援ロボットシステム研究室(指導教員: 廣井富 教授)の学⽣と、⽶国ポモナ⼤のAngelina Chin<アンジェリーナ・チン>教授、スクリプス大学のSeo Young Park<ソヨン・パク> 准教授らと「持続可能な未来:高齢者介護とテクノロジー」をテーマにワークショップを⾏いました。
このワークショップは、介護現場の最前線で活躍する実業家の方々も参加し、高齢者の生活の質を向上させるための技術革新について議論する貴重な機会となりました。
第1部では、取り組み事例の発表が行われました。最初の発表は、株式会社テレノイドケア代表取締役の宮崎詩子氏による「USER EXPERIENCE DESIGN IN CARE 介護におけるユーザー体験をデザインする」でした。宮崎氏は、自身の祖母の介護経験をもとに、介護現場でのユーザー体験デザインの重要性を伝え、パソコン操作が契約外の介護職員でも使いやすいロボットの設計がいかに重要であるかを、具体例を交えて説明しました。
続いて、NPO法人ピープルデザイン研究所の田中真宏氏により、「超福祉」の概念が紹介され、障害者や高齢者をはじめとする社会的マイノリティが憧れの存在となる社会を目指し、心のバリアフリーをクリエイティブに実現することの重要性を強調しました。ピープルデザイン研究所は、障害者、高齢者、外国人、LGBTQ、子育て中の親を対象に、ものづくり、イベント、人づくり、仕事づくりを通じて、社会課題の解決を目指していることが語られました。
次に、廣井研究室の学生らから「介護技術の進展とQOLの向上について」のテーマで発表が行われました。今回は、設置型の「コミュニケーションロボット(アプリ)」の提案がありました。このロボットは、AIとの会話による認知症予防を目的とし、ウサギやクマなどの動物の姿をした可愛い見た目で表現されています。アニマルセラピー効果を狙い、より親近感を持てるようにデザインされていることが説明されました。併せて、移動式ロボットの紹介も行われ、特長として搭載されたセンサーを使って人との距離を測り、自動的に追従する機能を持っていることが紹介されました。コントローラーを使わなくても、ロボットが勝手に移動してくれるのが特長です。このロボットの活用例として、買い物カートのように利用者の荷物を運ぶ手助けや、大規模な施設や病院内での道案内が挙げられます。他にも、利用者がエレベーターや廊下を安全に移動できるよう、最適なルートを提案する機能や、緊急時には避難経路を案内する機能を実装し、介護支援のロボットとしての活用を提案しました。今回の発表では、具体的なロボットの機能や使用例が実演され、今後の介護ロボットの発展に向けた新たなアイデアが提案されました。
第1部の最後にはディスカッションが行われ、「人間工学に基づいたデザインにしてみてはどうか」「カメラ機能などでプライバシーはどう守られているのか」「販売するなら価格設定はどうするのか」など、具体的な質問や意見が寄せられました。
第2部では、韓国の介護ロボットと高齢者ユーザーの関係を描いたドキュメンタリー「Hug Me Tight:A Robot Story」が上映され、制作に携わった韓国科学技術院のChihyung Jeon<ジョン・ チヒョン>准教授、Heeseon Shin<シン・ヒソン>研究員により、ドキュメンタリーの制作背景や韓国における介護ロボットの使用と影響に関する社会的、倫理的側面について解説が行われました。
最後に行われた総合ディスカッションでは、参加者が意見を交換し、介護ロボットの未来についての展望が語られました。廣井教授の司会のもと、技術と介護の融合に向けた新たなアイデアや可能性についての意見が発表され、参加者は新たな知見とともに今後の取り組みに期待を寄せていました。
このワークショップは、介護現場の最前線で活躍する実業家の方々も参加し、高齢者の生活の質を向上させるための技術革新について議論する貴重な機会となりました。
第1部では、取り組み事例の発表が行われました。最初の発表は、株式会社テレノイドケア代表取締役の宮崎詩子氏による「USER EXPERIENCE DESIGN IN CARE 介護におけるユーザー体験をデザインする」でした。宮崎氏は、自身の祖母の介護経験をもとに、介護現場でのユーザー体験デザインの重要性を伝え、パソコン操作が契約外の介護職員でも使いやすいロボットの設計がいかに重要であるかを、具体例を交えて説明しました。
続いて、NPO法人ピープルデザイン研究所の田中真宏氏により、「超福祉」の概念が紹介され、障害者や高齢者をはじめとする社会的マイノリティが憧れの存在となる社会を目指し、心のバリアフリーをクリエイティブに実現することの重要性を強調しました。ピープルデザイン研究所は、障害者、高齢者、外国人、LGBTQ、子育て中の親を対象に、ものづくり、イベント、人づくり、仕事づくりを通じて、社会課題の解決を目指していることが語られました。
次に、廣井研究室の学生らから「介護技術の進展とQOLの向上について」のテーマで発表が行われました。今回は、設置型の「コミュニケーションロボット(アプリ)」の提案がありました。このロボットは、AIとの会話による認知症予防を目的とし、ウサギやクマなどの動物の姿をした可愛い見た目で表現されています。アニマルセラピー効果を狙い、より親近感を持てるようにデザインされていることが説明されました。併せて、移動式ロボットの紹介も行われ、特長として搭載されたセンサーを使って人との距離を測り、自動的に追従する機能を持っていることが紹介されました。コントローラーを使わなくても、ロボットが勝手に移動してくれるのが特長です。このロボットの活用例として、買い物カートのように利用者の荷物を運ぶ手助けや、大規模な施設や病院内での道案内が挙げられます。他にも、利用者がエレベーターや廊下を安全に移動できるよう、最適なルートを提案する機能や、緊急時には避難経路を案内する機能を実装し、介護支援のロボットとしての活用を提案しました。今回の発表では、具体的なロボットの機能や使用例が実演され、今後の介護ロボットの発展に向けた新たなアイデアが提案されました。
第1部の最後にはディスカッションが行われ、「人間工学に基づいたデザインにしてみてはどうか」「カメラ機能などでプライバシーはどう守られているのか」「販売するなら価格設定はどうするのか」など、具体的な質問や意見が寄せられました。
第2部では、韓国の介護ロボットと高齢者ユーザーの関係を描いたドキュメンタリー「Hug Me Tight:A Robot Story」が上映され、制作に携わった韓国科学技術院のChihyung Jeon<ジョン・ チヒョン>准教授、Heeseon Shin<シン・ヒソン>研究員により、ドキュメンタリーの制作背景や韓国における介護ロボットの使用と影響に関する社会的、倫理的側面について解説が行われました。
最後に行われた総合ディスカッションでは、参加者が意見を交換し、介護ロボットの未来についての展望が語られました。廣井教授の司会のもと、技術と介護の融合に向けた新たなアイデアや可能性についての意見が発表され、参加者は新たな知見とともに今後の取り組みに期待を寄せていました。
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イベントポスター -
廣井研究室の学生らによる発表 -
参加者らによる集合写真