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ニュース 「U-22プログラミング・コンテスト2024」に出場し、SAJ賞を受賞しました

トピックス
 11月17日、本学のゲームクリエイトプロジェクト(GCP)がアマゾン・ウェブ・サービス・ジャパン合同会社(東京都品川区)で開催された「U-22プログラミング・コンテスト2024(主催:U-22プログラミング・コンテスト実行委員会)」に出場し、一般社団法人ソフトウェア協会が授与するSAJ賞を受賞しました。
 
 本コンテストは、自らのアイデアと技術を武器に、挑戦していく若者を応援する、作品提出型のコンテストで、アート、AI、IoT、セキュリティ、プログラミング言語、ユーティリティ、学習&教育、コミュニケーション、ゲームなどのジャンルで自ら制作し実行可能にしたプログラミング作品が応募対象となります。今年度はエントリーした272作品(応募者総数904人)のうち、34作品が事前審査を通過し、さらに、一次審査で16作品にまで絞り込まれました。
 エントリーした作品は「プロダクト」「テクノロジー」「アイデア」の3つのポイントで評価されました。事前審査では、作品紹介資料(作品概要・システム構成・実装内容・制作背景・アピールポイントなど)と実行デモの様子を含む作品説明動画を中心に審査。一次審査では、実機による動作チェックと、動画等の提出資料をもとに、より具体的に審査され、最終審査に通過する作品が選出されました。ライブ配信もされた最終審査では、制作者本人が作品概要、アピールポイント、プログラミングで工夫した点等についてプレゼンテーション。質疑応答の後、審査委員会で協議のもと各賞を決定されました。
 
 今回、本コンテストに出場したGCPの「GCPカジバカ!制作チーム」は、学生寮で発生した火災を消火し、要救助者10人を救助する消防士が主人公のアクションゲーム「カジバカ!」を出展。リアリティを追究するため、“炎”の表現方法にこだわったチームは、ゲーム全体の負荷を軽減しつつ、燃え盛る炎を表現する方法として、ボクセルという方法を採用した点が技術的なアピールポイントです。従来であれば、パーティクル・システムとよばれる手法を用いて、グラフィックスを細かく描画する必要があったため、ゲーム全体の処理速度に大きな影響を与えていましたが、ボクセルは炎や赤色の画像を正方形の立方体(正規格子)に張り合わせて表現するため、描画する量を少なく抑えることができ、負荷を軽減できることが特長です。また、炎に触れたことを検知する障害物判定を炎の側面にのみ設定することで、不必要な計算を排除している点も評価されました。
 チームは、同ゲームの開発を今年の3月から開始。製品化されたゲームとは違い、一から開発するゲームには、シナリオのテンポが悪かったり、システムやプログラム上のバグが多く残ってしまうことが多いですが、開発目標である「プレイヤーに快適に遊んでもらう」ことを実現するため、アクションゲームとして高い完成度を求めて制作を進めてきました。開発環境としてソフトウェア開発のための統合的なプログラミング環境(IDE)を内蔵しているゲームエンジン「Unity」をプラットフォームに、トップゲームの構築にも頻繁に使用されているプログラミング言語「C#」を使用して開発しました。5月上旬には試用版を完成させ、5月中旬から8月下旬には、プロジェクトメンバーやオープンキャンパス来場者など、約250人もの規模でクオリティを底上げするための重要な工程であるテストプレイを実施。アンケートによる十分なフィードバックを受けました。フィードバックには「ルールが分からない」「救助者を助けられたのか分からない」「救助者が炎に突っ込んでいく」などの意見がありました。これら改善点を一つずつ解決していき、ゲームを完成させ、最終審査まで通過。SAJ賞を受賞しました。
 
 初エントリーながら、事前審査、一次審査を難なく通過し、同日の最終審査でプレゼンテーションを行った制作代表者の松野悠貴さん(情報メディア学科2年)は、「製作期間が7カ月と長期間に及んだため、メンバーのタスクや進捗管理など、プロジェクトのマネージメントが最も大変でした。開発途中でも、東京ゲームショウなどでの出展があったので、中間目標のタイミングを設定しやすく、最後まで開発を行うことができました。PDCAサイクルを何度も繰り返し、『考える、やりきる、振り返る』力を身につけることができました」と活動を振り返りました。

最終審査結果はこちらから
  • SAJ賞を受賞したGCPのメンバーら
  • 会場来場者とライブ配信視聴者などに向けプレゼンテーションを行った
  • 16人の審査員からさまざまな質問が投げかけられた