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ニュース 「第35回 知能ロボットコンテスト2023」マスターズコースで優勝しました

トピックス
 6月17日、18日にスリーエム仙台市科学館(仙台市青葉区)で開催された「第35回 知能ロボットコンテスト2023」にロボット工学科の生活支援ロボットシステム研究室(指導教員:廣井富 教授)チーム「シン・O.I.T. Shine」が出場し、見事優勝を果たしました。
 本コンテストは、出場者がロボット・メカトロニクス技術に関する基礎ならびに先端技術を習得するきっかけを作り、技術的な交流を図り、さらに新たな知見を得るための機会の確保することで、教育的効果と基礎的な研究開発能力の向上を目的に開催されています。4年振りの対面開催となった今年は全国から38チームが出場しました。チャレンジコースと難易度の高いマスターズコースの2種目があり、いずれもスタート時を除いて人為的操作を一切加えずにロボットが自律行動を行い、ルールで定められた作業を所定の時間内に行うことで獲得した得点を競います。
 
 本学チームが出場したマスターズコースは、赤・青のボール、テニスボール、空缶、水入りのペットボトルが競技台上に配置され、それぞれ定められたゴールやエリアに運ぶことで得点を得ることができます。本学チームは、テニスボール、赤ボール、青ボール、缶をそれぞれ一つずつゴールに入れ、制限時間内にスタートエリアに戻ることで獲得できるリターンボーナスを狙う作戦を立てました。一次予選は、数ミリの誤差で缶を倒してしまいましたが、再度検出し、リカバリーをしました。二次予選は青ボールを掴むことができませんでしたが、それ以外はすべて作戦どおりにロボットが動作。予選を共に1位通過し、決勝戦に出場しました。学内での練習では完璧と言っていいほど高い精度でロボットを制御できていましたが、照明環境などの違いにより、会場では微妙に動きの誤差がでるなど、ぎりぎりまでプログラムの修正を行い決勝戦に臨みました。
 
 二次予選、決勝戦からは、競技結果による得点の他、複数の審査員による評価(ロボットの作りや、作りを生かした動き、スピード感、アイディアの新規性、エンターテーメント性など)も加わります。本学チームのロボットは3本のアーム、RGB(色)D(深度)カメラ、2つの距離センサを搭載しており、これらを超小型PC上でロボット用ソフトウェアプラットフォームであるROSが制御する仕組みを構築しています。更に、ロボットが現在どのような作業をしているのか、状態なのかなどを関西弁で発話するユニークなシステムも搭載しています。これらの機能をフルに発揮し、決勝戦に出場。競技点25点、審査点15.75点を獲得し、見事優勝を果たしました。
 チームリーダーの河井直人さん(ロボット工学科4年)は「競技が始まるまで、プログラムどおり動くか心配でした。理想とする形で優勝できてうれしいです」と笑みをこぼしました。また、チームメンバーの若林広悦さん(ロボティクス&デザイン工学専攻博士前期課程2年)は「実現できなかった部分もあり、悔しい思いもありますが、後輩たちには技術・ノウハウをしっかり受け継ぎ、来年も頑張ってほしいです」と活動を振り返りました。
 「シン・O.I.T. Shine」は、8月6日に梅田キャンパスで開催するオープンキャンパスのオープンラボでデモンストレーションを行う予定です。