大阪工業大学

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研究室VOICE 人間の気持ちが理解でき「心」を持つコミュニケーションロボットのデザイン

情報科学部

Profile

情報科学部情報メディア学科

佐野 睦夫教授

インタラクションデザイン研究室

コミュニケーションの必要性

コミュニケーションロボットとの対話の流れ
多様なコミュニケーションスタイルや価値観が存在する人間社会において、人は絶えずメンタルな悩みを抱えており、人の心を支える社会的な仕組みが必要とされています。人間同士や家族,カウンセラー、メディカルドクターの対応により解決できれば問題ないのですが、24時間ケアをすることは困難であり、精神的な見守りを行う代替手段が求められています。

人間の気持ちが理解できるコミュニケーションロボットの実現に向けて

表情筋の動きを画像処理で検出し表情を判別する
我々の研究室では、いつも側に居て、人の置かれた状況や気持ちを幅広く理解し会話のできる「コミュニケーションロボット」を開発しています。我々が最も力を入れているのは、人の気持ちを「よく観る」ことです。具体的には、コミュニケーションロボットとの対話の中で、ロボット搭載カメラから得られる映像から動画像処理を通して人の表情筋の動作パターンを検出し表情を認識するとともに、マイクロフォンから得られる音声波形を周波数解析し感情を推定し、過去の会話履歴も含めて観察します。これにより、見守っている人間の内面状態を推測することが可能となり、いつもと異なる精神状態に置かれているのかの判別ができます。また、過去の履歴も含めて会話内容から、何がそうさせているのかを知ることも可能となってきます。

心を持つコミュニケーションロボットのデザイン

音声波形を分析し感情を判別する(例:怒りの音声波形分析)
人間の気持ちが理解できれば,ロボットはどのように応答すればいいのでしょう?
 
我々は、「共感」表現に着目しています。相手の立場に立って、味方になってあげることが重要と考えています。そのために、頷きや相槌をロボットの行動要素に組み込み、楽しそうであれば「楽しそう」とか、大変そうであれば「大変そうですね」と呼応し、聞き役に回るように会話システムを設計しています。一方で、コミュニケーションのきっかけをどう提供するのかも重要です。会話履歴や最近の話題の中からエピソードを抽出し、コミュニケーションを誘発する機能も実装しています。さらに、ロボットの見た目(外見)のデザインや声の質も重要となってきます。人間に近いリアルな外見や成人の声よりも、癒し効果を持つシンプルな外見や子供の声の方が、親和性が高く共感を達成しやすいという実験結果も得ています。研究を積み重ね、より心を感じるコミュニケーションロボットに近づけていければと思っています。