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ニュース 【学生相談室コラム】学生相談室だより(おおよど278号2022年1月掲載)

トピックス 学生相談
「良い感情と悪い感情?」

 私の好きなディズニー・ピクサーの映画のひとつに『インサイド・ヘッド』という作品があります。少女ライリーの頭の中には、ヨロコビ、カナシミ、イカリ、ムカムカ、ビビリという5つの感情が存在していて、その感情たちが主役のお話です。感情たちは頭の中で記憶や体験を管理しているのですが、あることがきっかけで均衡が崩れてしまいます。それをリーダー的存在のヨロコビがどうにかしようとするのですがうまくいかず、そこで今まで役に立たないと思われていたカナシミの役割を知ることになります。
 この物語の大きなテーマは子どもの成長ですが、作品の中で描かれる感情の動きは、私たちの中でも起こっているように思います。つい私たちは、喜びのようなポジティブな感情を良いものとして、悲しみや怒りは良くないものと考えてしまいがちです。ですが、本来感情に良い悪いはありません。ポジティブばかりだと、逆に疲れてしまうこともあるのではないでしょうか。決して良いことばかりではない人生の中では、悲しみに暮れたり、怒りに震えたり、不安に駆られたり、そういった感情の動きがあるのは自然なことで、とても大切なことです。
 学生相談室は、そんな様々な感情について話したり、向き合ったりする場所でもあります。なかなか言えない気持ちをふと話したくなった時、相談室に来てみてください。

学生相談室カウンセラー 兵頭 俊宏

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「こころの準備運動 —活動の再開に向けて—」

 2021年後期から対面での授業が本格的に再開されました。対面での交流の機会が増え、今まで止まっていたあれこれが少しずつ動き出すのは喜ばしいことですが、それによる影響は想像していたよりも大きく、ついていけないと感じている人もいるかもしれません。私もそのひとりです。
 社会や人が動きだすと、自分の中の止まっていた部分に目が向いて、焦りがちになるような気がします。人と会えるようになった、ストップしていた活動ができるようになった、そうした喜びをしみじみ味わう時間がなく、いろんなことができるようになったから、あれもこれもやらないと、という思いになっていないでしょうか?パンデミックが収束していないので、この先制限されることがあるのも焦りに拍車をかけているのかもしれません。
 活動の再開という大きなうねりの中で再び歩き出す前に、からだだけでなくこころの準備運動が必要なのではないか、と思ったりします。まずは、今までの自粛生活を耐え抜いてきた自分をほめること、そして、その中でもコツコツとやってきたこと(オンライン授業を受けたり、対面ではないやり方でのコミュニケーションを模索したり、自粛の中でいろいろ考えたりしてきたこと)に目を向けるのも大事ではないでしょうか。
 こころの準備運動として、今までのあれこれを人と詳しく話してみるのも役に立つかもしれません。話してみたいと思われたら学生相談室をぜひご活用ください。

学生相談室カウンセラー 江城 望