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ニュース 「第4回 建築都市逍遥講座」を開催しました

トピックス
 3月2日、工学部都市デザイン工学科と建築学科は、東洋文化研究者のアレックス・カー氏と経済学者の水野和夫氏を講師に迎え、大阪倶楽部(大阪市中央区)で「第4回 建築都市逍遥講座」を開催しました。当日は、建築業界の関係者や専門家を中心に約150人の聴講者が集いました。
 本講座は、アリストテレスが創設した「逍遥学派」のように、大阪の街を逍遥(そぞろ歩き)しながら、建築と都市にかかわる哲学的な「知」に触れ、生活を支える建築とは何か、都市デザインとはどうあるべきかについて議論を深める場として毎年開催しています。
 講演でアレックス・カー氏は「美しき日本を求めて」と題し、地方住民の都会へのあこがれにより、古民家が現代住宅に建て替えられていくことや、美しい自然、神社仏閣など海外に誇れる観光資産の景観が人工的な注意書きの看板や街中に張り巡らされた電線によって損なわれていることを指摘。「観光客は都会では見ることができない『何もない』風景を見に地方へ足を運ぶ。歴史的建造物でなくても、趣きのある古民家や自然の景観を美しく維持し、インバウンドにも配慮しながら観光産業に生かしていくことで地方の衰退を止め、活性化につながる」と解説しました。
 続いて水野氏は、経済学者の視点から「ゼロ金利から地方の時代~集中から分散へ」と題して、現在日本が直面している経済成長の停滞や長期にわたるゼロ金利政策について講演。「長きにわたる低金利、金利水準そのものがほぼゼロというのは資本の自己増殖プロセスを妨げ、資本主義の終わりを意味し、ある意味資本主義の到達点とも言える。それでも無理やり成長させようとしているのが現代の社会。終わりつつあるものを無理やり生かし、成長させようとしても、弊害しかもたらさない」と警鐘を鳴らしました。
 質疑応答では聴講者からいくつも手が挙がり、両氏とも一つひとつ丁寧に対応。講師、参加者双方が議論する場となりました。