大阪工業大学

Notification

The contents of this website are translated by "Shutto Translation."
Please note that due to the use of automated translation, there may be cases where the translation is not correct.
Additionally, translations may not be provided for some images and PDFs.

We appreciate your understanding.

Voice高校3年生の時、
やりたいことが見つかった
学生時代は、夢に向かって研究に没頭し
今は「好き」が仕事になっている

Profile

牛乳石鹼共進社株式会社 綜合研究所

髙橋 優太

2008年 工学部 応用化学科 卒業
2010年 工学研究科 応用化学専攻※ 博士前期課程 修了
※現 工学研究科 化学・環境・生命工学専攻

  • 応用化学科
  • 工学研究科
半年ごとに新製品の開発とリニューアルに取り組む
石鹸工場としては日本最大級の規模を誇る安田工場内の綜合研究所が髙橋さんの職場。
「赤箱」と呼ばれる固形石けんは、私が勤める牛乳石鹼共進社の原点。発売から85年以上経った今も愛され続けているロングセラーです。そんな主力商品をはじめとする固形石けんを中心に、商品の開発とリニューアルをするのが私の仕事です。
新製品やリニューアル製品はマーケティング部が企画し、その特徴に合わせて原料を選んで試作を繰り返し、完成させています。製品の試作は、好きな化学の実験のようで楽しい上に、各部署から試作品の使い心地に対してすぐにリアクションが返ってくる面白味もあり、やりがいを感じています。
高校の授業でその面白さに目覚め化学の道へ
100年以上にわたって愛される「赤箱」。コーポレートメッセージ「ずっと変わらぬやさしさを。」を表現したロングセラーだ。
私がこの仕事をめざそうと思ったのは、高校3年生の時、化学の授業でさまざまな実験を経験し、「化学って面白い!」「化学に携わる仕事がしたい」と興味を持ったことがきっかけです。当時は、それほど勉強は好きではありませんでしたが、化学の勉強なら頑張れると思い、大阪工業大学の応用化学科への進学を決めました。
実験に興味があった私にとって、応用化学科のカリキュラムは演習・実験が多く、とても充実したものでした。講義では、益山新樹先生の「有機工業化学」が印象に残っています。化学技術がどのような製品に使われているのか、そして、化学が社会の発展にどのような役割を果たしてきたのかも学び、化学の力を改めて知りました。なかでも、化学の技術向上によって質の高い肥料がつくられ、農業の発展に大きく貢献したという話は、今でも心に残っており、化学は社会を豊かにするものだと実感しました。
真剣に学び、研究し大学院へ進学
■牛乳石鹼共進社株式会社/1909年創業。1928年、品質を重視した化粧石けんの製造販売を開始し、国内最大の化粧石けんメーカーとして発展。伝統ブランド「牛乳石鹸」に加えて、ボディケアからフェイスケア、ヘアケア製品まで幅広い製品を開発し、時代のニーズに合う新ブランドを次々に生み出している
化学について学ぶ中で、特に興味を持ったのは界面活性剤の合成です。4年次の卒業研究では、機能性界面活性剤を使って、乳化重合という方法で高分子をつくる研究に取り組みました。この研究では、益山先生の紹介で大阪市立工業研究所で研究できる機会にも恵まれ、貴重な体験をさせていただきました。
大学院では益山先生の研究室で、ヨーグルトの上澄み液に含まれるラクトビオン酸を使って新規の界面活性剤を合成する研究に取り組みました。ラクトビオン酸は使い道がなく、通常は廃棄処分される成分です。その有効活用を目的にこの研究をはじめ、大学院に在籍している2年間で、合成に成功することができました。
また、一生懸命勉強に取り組み成績を残せば、大学院の授業料が減免される制度があるのも大阪工業大学の魅力です。この制度を利用したかったこともあり、勉強に取り組む姿勢は真剣なものとなり、充実した大学生活を送ることができました。もちろん、勉強ばかりでは息もつまってしまいます。地域のイベントへの参加や、九州まで自転車で旅をしたことは、学生時代の良い思い出です。
お客様に長く愛されるロングセラーを生み出したい
大学と大学院では、新しい界面活性剤を合成する研究に没頭しましたが、現在はそれを混ぜ合わせて使い、製品を開発する立場になりました。
開発はチームではなく、一人一つの製品を担当します。私一人で何を使ってどのように試作していくかを考えなければならないのでプレッシャーを感じることもありますが、大阪工業大学で実験の組み立て方を身に付けたので、試作品完成までの工程における苦労はほとんどありません。難しいのは、製品を大量に生産することです。量が増えると加熱具合も材料の混ぜ方も異なってくるので、量産工程を考える際はいつも苦労しています。
製品の開発を手掛けるようになって、お客様に喜ばれる製品を送り出したいと思うようになりました。「赤箱」「青箱」のようなロングセラーを生み出せたら、開発者としてこれほどうれしいことはありません。
さまざまな経験をしてやりたいことを見つけてほしい
私がこうしてやりがいのある仕事に就けたのは、高校時代に自分が心底没頭できるものに出会えたからです。今、進学を考えている人は、いろいろなことを経験し、「コレだ!」と思えるものを見つけてほしいです。何か一つをやり始めるとそれにつられて、きっとやりたいことが見えてくるはずです。そして、楽しいと思える仕事に進んでほしいと思います。
□記事内容は、2016年4月現在のものです。

Others 他の卒業生を見る