大阪工業大学

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Voice使い手が誇りに思える
オフィス空間を
「好き」と「得意」を
生かしてデザインする

Profile

株式会社イトーキ FMデザイン統括部 デザイン設計部 関西デザイン設計室
取材当時は、FMデザイン設計部 関西第2デザイン設計室 デザインチームに所属

吉野 美穂

2013年 工学部 空間デザイン学科※ 卒業
※現 ロボティクス&デザイン工学部 空間デザイン学科

  • 空間デザイン学科
学生時代に身に付けたのは「伝える力」
卒業制作では、さまざまなシチュエーションを想定して、木のコースター型文鎮シリーズを制作。
ものづくりが好きで、高校ではデザインを学んでいました。当時の夢は、デザインを手がける仕事に就くこと。その夢を叶えるために、大阪工業大学の空間デザイン学科への進学を決めました。
1、2年次は、公園に置きたい遊具や理想の家など、自分がつくりたいものをつくっていたので、課題に楽しく取り組むことができました。しかし、学年が上がると、コンセプトを決めるまでのプロセスや考えを伝えなければならず、次第に難しさを感じるようになりました。先生にはいつも「言葉が足りない」と指摘され、翌週の講義までに改善して再度説明する、ということを何度も繰り返しました。ご指導は厳しいものでしたが、そのおかげで、自分の考えを表現する難しさを実感すると同時に、伝える力を磨くことができました。
マトリックスをつくり自分の傾向を俯瞰する
先生に「あなたのキャラクターをつくりなさい」とアドバイスを受け、マスコットのようなデザインに。
3年次から所属した赤井愛先生の「プロダクトデザイン研究室2」での学びも印象に残っています。先生には、私が苦手だった「アイデアを固めるまでのプロセス」を教わりました。その方法はまず、思い浮かぶプロダクトの絵を付箋に描いて、「好き」「嫌い」「使える」「使えない」といったマトリックスに貼り付けていきます。それを俯瞰することで、自分は何が好きで、出したアイデアが何をめざしているのかを客観的に知ることができ、制作をスムーズに進められるようになりました。
卒業制作でもそのようなプロセスを経て、木の文鎮を制作しました。若い女性がいかに自然に文鎮を持ち運べるかを考え、マスコットのようなデザインを考案。また、喫茶店や公園などさまざまなシチュエーションを想定し、多彩な形状の文鎮をつくることができました。
オフィス空間の問題を見つけニーズに沿ったコンセプトを提案
設計の演習では、好きなお酒が楽しめるバーカウンターのある家をテーマに設計。「理想の家なので、楽しく取り組めました」と吉野さん。
卒業制作まではプロダクト一筋でしたが、制作に取り組む中で、次第にものを際立たせる空間づくりを仕事にしたいと思うようになりました。念願が叶って現在は、第一志望だった株式会社イトーキでオフィス空間のデザインを担当しています。
主な仕事は、お客様のご要望と現状調査から、お客様が見いだせなかった問題点を抽出し、コンセプトと空間デザインを提案することです。その際、壁の色や素材から、家具のデザインとその配置、照明まで、空間のすべての要素を考える必要がありますが、入社当初はインテリアの知識がなかったため、何から手をつければいいのかわかりませんでした。辛かったこともありますが、先輩方に「今を乗り越えれば大丈夫だから」と励ましていただいたおかげで続けることができました。
今、さまざまな案件を任されるようになって思うのは、学生時代に厳しくご指導いただいたコンセプトづくりのノウハウが役立っているということです。また、既成家具のサイズが合わず、新たにつくる必要がある場合は、空間デザイン学科で身に付けたデザイン知識や構造知識が生きています。プランを形にし、お客様から「頼んでよかった」「以前より使いやすくなった」という言葉をいただけるのは何よりの喜びです。次の仕事への原動力になっています。
知識と優しさのバトンを後輩に渡したい
■株式会社イトーキ/1890年、大阪市で創業。以来、独創的な製品開発力で高度なプロダクトを手がけ、現在は、オフィス空間から公共施設、パーソナル空間まで、すべての働く「空間」「環境」「場」づくりを提供している。お客さまに新しい価値をお届けするために、日々活動を続ける
学生時代、赤井先生に「あなたの好きなものをつくりなさい」と言われて探究した結果、「木」が好きだと気付くことができました。空間づくりを手がけるようになった今、「木」を取り入れたプランは私の得意分野になっており、説得力を持って提案することができています。好きは自分の得意になる。そう実感しています。
これからも、使ってくださる方々が誇れるようなオフィス空間を手がけるのが目標です。そして、会社の先輩方からいただいた知識と優しさを、後輩にも届けられるようになりたいと考えています。
 □記事内容は、2017年4月現在のものです。

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