大阪工業大学

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Voice憧れの土木業界で
ジャンルを問わず挑戦を重ねた毎日
これからも自分の限界を超えていきたい

Profile

大成建設株式会社 千葉支店 東電印西シールド作業所

中根 友理

2008年 工学部 都市デザイン工学科 卒業

  • 都市デザイン工学科
被災時の経験がきっかけで、土木関係への就職を決意
幼いころに阪神淡路大震災を経験したことがきっかけで、土木業界に憧れを持ちました。地震によって街が瓦礫で埋め尽くされ、心細い思いをしていたところ、地元の建設会社が重機で道路を整備してくれたおかげで配給車などが通れるようになり、命を救われたような思いになりました。そしてどうしても土木関係の仕事に就きたいと、土木や建設業の分野を深く学べて就職率も高い大阪工業大学へ進学しました。特に印象に残っているのは、3年生になり就職を意識し始めた頃のこと。当時は女性の総合職就職採用の枠は非常に少なかったのですが、キャリア支援課の方々はとても親身で、私の意を汲んで「この会社はどう?」と勧めてくださいました。研究室の先生も、ゼネコンに勤務されていたご自身の経験を活かしてアドバイスくださり、非常に心強く感じました。念願かなって土木系の総合職に内定できたのは、大学の手厚いサポートのおかげです。
作業現場で活きる経験を積めた学生時代
大学での学びのうち、現在の業務に直結しているのは、測量の実習。授業で淀川へ行き、実際に測量を行う中で、機器の使用法や分析手法などが体得できました。また、CADの演習も特に役立った授業の一つ。図面を毎日のように書いていたからこそ、入社後もスムーズに実務に移ることができました。さまざまな講義で修得した、土木の一般知識や基礎教養は、いずれも日々の仕事に活きています。
卒業研究の題目は「浸水に伴う締固め不飽和土の強度低下に関する研究」で、真砂土を対象に研究を行いました。真砂土とは、花崗岩が風化した砂質土のことで、近畿、中国、四国地方に広く分布し、道路や鉄道、宅地などの盛土材料として使用されています。盛土材料として真砂土を使用する場合、締固めが不足すると、豪雨時や地震時に盛土が崩壊することも。同じ研究室の友人と共同で、浸水に伴う強度低下のメカニズムを解明し、実験データをもとに分析を重ね、強度低下量の予測手法を提案しました。先生からは厳しいアドバイスをいただくこともありましたが、それが自分のスイッチとなり、研究やプレゼンテーションの準備に打ち込めたと感じています。
相手への敬意を忘れず円滑なコミュニケーションを
入社当時は地下鉄の線路の掘削工事などの現場経験をしばらく積んでから、いくつかの部署を経験。15年目となる現在の業務は、予算管理などが中心です。資材のコストアップや国内外の商社、メーカーの動向、工事の進捗などを加味しながら、少しでも自社の業績に貢献できるよう調整。現場で作業内容・工程を間近で見ていたからこそ、費用の相場観やコストの削減方法をつかみやすいです。業務において意識しているのは、円滑なコミュニケーション。仕事の規模感が大きいこともあり、自分一人で完結するものはありません。相手に心地良く動いてもらうため、依頼の仕方を工夫したり、仕事がしやすい環境を整えたりするなど、敬意を持った接し方を心がけています。大学での学びが業務の基礎となり、仕事を通して培った経験や技術がさらに別の仕事で活きるなど、着実にステップアップできていると感じます。
 
男女問わず自己実現ができる社会を目指して
社内推薦をいただき、大学院への進学が決定しています。業務の傍ら、社会人学生として技術経営学を学ぶ予定です。ゆくゆくは、建設業に代わる収益の柱を生み出すべく、新規事業の提案をしてみたいです。また、自身の就職時の経験から、大きな興味があるのが、女性の活躍推進。どのような状況にあっても、自己実現ができる社会を目指して、これからもさまざまなことにチャレンジしながら、自分の限界を超えていきたいと考えています。

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